九州大学ビジネス・スクール

ABOUT QBSQBSとは

経済学府長からのメッセージ

経済学府長
大西 俊郎

九州大学ビジネス・スクール(QBS)は、九州で最初の本格的なビジネス・スクールとして2003年4月に開校しました。「経営と産業技術の知見をもって変革をリードし、アジアで新たな事業価値を創造する国際的なビジネス・プロフェッショナル」を育成することを目的としています。

QBSは、高度な専門的知識と実践的な能力を有する職業人を養成する専門職大学院です。正式名称は、九州大学大学院経済学府産業マネジメント専攻といいます。経済工学専攻および経済システム専攻とともに経済学府を構成する3専攻の1つです。QBSの修了者には経営修士(専門職)の学位、いわゆるMBA (Master of Business Administration) が授与されます。2024年3月末において修了生は約850名を数えます。

QBSでは1年次に経営リテラシーとして、アカウンティング、マーケティング戦略、企業財務などを学びます。これらはビジネス・リーダーに必要な基礎的科目です。専門科目には、知的財産管理、研究開発マネジメント、イノベーション・マネジメントなどの技術経営(MOT : Management of Technology)科目が配置されています。多くの科目でアジアが意識されていることも大きな特色となっています。

QBSは大学基準協会による認証評価など外部から高い評価を得ています。特色ある取り組みとして取り上げられたのが、2022年度から新たに導入された「デザイン×ビジネス×アントレプレナーシップ専修トラック」(通称DBEX)です。ミラノ工科大学のRoberto Verganti教授が提唱した概念である「デザイン・ドリブン・イノベーション」がビジネスにおいて重要性を増していることを背景に、芸術工学府とロバート・ファン/アントレプレナーシップ・センター(通称QREC)と連携して開設しました。

世界的な研究拠点である九州大学はリソースの宝庫です。先に言及した経済学府の他専攻・芸術工学府・QRECの他にも、法学府・農学府、学内センターである科学技術イノベーション政策教育研究センター、海外の提携大学などが挙げられます。総合大学である九州大学は、新しい時代のビジネスの地平を切り拓こうとされている皆さんの学びを豊富なリソースによりバックアップします。QBSに興味をお持ちになった方のチャレンジをお待ちしています。

(2024年6月)

専攻長からのメッセージ

専攻長
目代 武史

職業人生を通して学び続けることの重要性はますます高まっています。その理由の一つは、変化を続ける外部環境への適応のためです。東欧を震源とする国際情勢の激変、ポストコロナに向けて動き出した経済、半導体等における国際サプライチェーンの再編などを受け、経営の方向性やあり方を見直すために、常に最新の知識にアップデートする必要があります。

もう一つの理由は、ビジネスパーソン本人のキャリアの変化です。昇進や転職、起業により、果たすべき役割も必要とされる能力も変わってきます。特定の職種や業界に必要なスキルを超えて、より普遍的な問題発見・解決力を獲得するとともに、リーダーとして組織を導いていく能力が求められるようになります。

九州大学ビジネス・スクール(QBS)は、高度職業人として能力向上に資する様々なプログラムを提供しています。しかし、知識の習得のみであれば、書籍やオンライン講座などを通じて独学することもできるでしょう。では、ビジネス・スクールで学ぶことの意義は何でしょうか。

第1に、アウトプットを通じた実践的な学びがあげられます。QBSの授業は実に双方向的です。教室における学生や教員との討論を通じて、学生は自らの思考能力を磨いていきます。また学生は、教室で得た知識や気づきを職場で実践し、そこで生まれた疑問を教室に持ち帰って議論することで、さらに学びを深化させています。

第2に、普段とは異なる世界との交流です。所属する企業や業界でのキャリアが長くなるほど、いつの間にか外部との接触を失ってしまいがちです。QBSには、多様な分野から学生が集まっており、互いに学び合い教え合う環境があります。また、様々な業界の経営者を招いた講義、アートやエンジニアリングを専攻する学生との共同授業、アジアの提携校との交換留学や海外スタディツアー(通称ICABE)など、境界を越えて交わる多様な機会を設けています。

第3に、教員および学生との人的ネットワークの構築があげられます。リーダーは時に孤独です。しかし、QBSには各方面から高い志を持つ学生が集まっており、2年間の在学中に得られる人間関係は、その後も続く社会資本となります。QBSの修了生は700名を超え、同窓会組織を通じて期を越えて繋がっています。仲間との切磋琢磨が前に進む原動力となるのです。

QBSでの2年間はハードワークですが、その価値は十分にあります。ご自身のキャリアを自ら構築し、新たな価値創造を担うリーダーを目指される方にぜひ挑戦いただきたいと思います。

(2023年4月)


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