ブックタイトルQBS_Vol23

概要

QBS_Vol23

　QBSではBBIQモーニングビジネススクールのライブ版として、一昨年よりイブニングビジネススクールを開催しています。　今年は７月24日（テーマ：「新たな事業価値創造のポイント 固定観念を取り除くことの重要性」「開発途上国市場への参入」）、８月18日（同：「イノベーションと地域創生」「経営環境の変化と幸福曲線」）、９月17日（同：「今、注目を浴びるマーケティングの視点」「京セラ哲学から学ぶ、成功のための習慣とビジネス・人生のヒント（3）」）と３回開催され、参加者の皆さんは熱心に耳を傾けていました。今後のイブニングビジネススクールは11月16日と12月15日に開催されます。詳細はQBSのHPやFacebookをご覧ください。イブニングビジネススクール好評開催中!　私は、2008年にQBSを修了後、2010年４月に九州大学の特定関連会社である（株）産学連携機構九州の代表取締役に就任し、様々な産学連携ビジネスの開発を推進してまいりました。その中でも一貫して携わってきたのが、大学の研究成果の事業化および大学発ベンチャー支援でした。　大学発ベンチャー支援に関する様々な取り組み、支援体制を構築してきたのですが、どうしても足りなかったもの・できなかったことが、創業前後における大学発ベンチャーに対するリスクマネーの供給でした。いわゆる大学発ベンチャーに特化したベンチャーファンドです。　その課題を解決するために、今年の４月にファンドの運営母体となるQBキャピタル合同会社を設立し、９月には地域の金融機関および事業会社の支援を得て、総額31億円強の九州大学を中心とした大学発ベンチャーに特化したファンド「QB第一号ファンド」を設立することができました。　このファンドは、九州・中四国地方では初の大学発ベンチャーに特化したファンドとなります。　私のバックグラウンドが技術系ということもあり、ファンド設立の過程においてエクイティファイナンスの基礎やイノベーションマネジメントの知識が役に立ちました。　今後、このファンドを活用した投資活動を通じ、地域発の大学発ベンチャーの成功事例を多数輩出し、大学の知を活用した地域産業の創出および地域におけるベンチャーエコシステムの構築に取り組みたいと考えています。　入学前はフリーの立場で動画制作の下請業務をしていました。その頃はビジネスに関する専門知識は無く、事業戦略もビジョンもありませんでした。しかし、そんな私がQBS卒業と同時に、正式に株式会社を設立するに至りました。　現在はコア事業であった動画制作ビジネスの幅を広げ、SNS事業戦略全般に関するコンサルティングを行なっています。更にこのノウハウを学習プログラムにし、市内の大学と共同でSNSを体系的に学ぶことのできる年間カリキュラムを立ち上げました。　ビジネスを本格的なコンサルティング領域にまで拡大するには、QBSでの学びが不可欠でした。映像制作というアートの領域で働いていた私がビジネスの言語を覚え、事業を拡大できたのは、MBAで学んだ知識体系のおかげです。　そして、産官学の連携が事業に与えるインパクトを教えてくれたのもQBSでした。福岡市の取組みにも積極的に参加した結果、市長とのシリコンバレー視察同行を実現し、それは現在進行中のビジネス案件に繋がっています。またアジア太平洋こども会議（APCC）の国際会議に参加するなど、国際舞台での活躍の場も増えています。　さらにQBSから得た人的ネットワークも役に立っています。日々の案件の中で、QBSの同窓生と顔を合わせることが多々あります。もちろん、ビジネスのスピードが加速します。　今後もQBSでの学びや人脈を大切にしながら、地元九州・日本に貢献できるような事業を展開していきたいと思います。新たな価値創造に挑むQBS修了生坂本 剛さん（４期生）QBキャピタル合同会社　代表パートナー増本 衛さん（10期生）株式会社トルビズオン　代表取締役